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第85回2012.04.25

インタビュー:直方市中心市街地整備振興課 主査 松田 欣也さん(上)

 住民基本台帳の人口よりも、国勢調査の人口は、少なく出ることが一般的である。住民基本台帳の人口に対し、国勢調査は調査員が回収した数なので、ここに差ができる。これを回収率と呼ぶが、個人情報保護の考え方が強くなりはじめてからは、回収率は低下を続けており、各市は回収率をいかに上げるかに躍起になっている。
 福岡県直方市では、GIS(地理情報システム)を活用することにより、回収率を飛躍的にあげることに成功した。このシステムの導入は、たった一人の職員の呼びかけがきっかけとなり、非常に低価格での導入に成功している。
 今回と次回は、直方市の松田さんにお話をお聞きする。


稲継   今日は福岡県の直方市にお邪魔して、松田欣也さんにお話を伺います。どうぞよろしくお願いします。

画像:松田欣也氏
松田欣也氏

松田   よろしくお願いします。

稲継   松田さんは、GIS(地理情報システム)の関係で、全国的にも、そしてアメリカで事例発表もされているということで世界的にも、注目されている一人です。まず、このGISはどういうものか教えていただけますか。

松田   GISは「Geographic Information System」の頭文字を取ったもので、簡単に言えば、地図がコンピューターの中で動けば、GISと言っていいと思います。最もポピュラーなものではカーナビゲーションシステムです。今は、インターネットで普通に地図が見られますが、これらを含めて全てGISです。我々の仕事は行政なので直方市全体がフィールドです。どの部署にも直方市内を管理する様々な図面があります。それをデータ化してコンピューターに取り込んで、業務改善に生かし、より使いやすく活用するということが役所におけるGISの使い方です。

稲継   役所の場合は、いろいろな部署がいろいろな地図を持っていますよね。みんなそれぞれバラバラで、普通は紙で持っていることが多く、それぞれの部署が管理していてなかなか連動できないですよね。

松田   そうですね。

稲継   それがGISなら可能になるということですね。

松田   そうなんです。GISにはそういった特長がありますので、当然システム整備する前にいろいろな部署のデータを集める横断的な要素が必要になります。できた情報を共有するので、今度はさらに横断的に情報を提供する作業になり、様々な部署が関わることの非常に多いシステムだと思います。

稲継   なるほど。松田さんたちがGISに取り組み始めたきっかけは、どういうことでしょうか。

松田   2000年に直方市では、GISの前にまずはCAD(コンピューター支援設計)を導入しました。CADとは「Computer Aided Design」の頭文字を取ったもので、いわゆる設計製図支援ソフトのことです。パソコンの中で線や丸を描いたりして製図ができるソフトを総称してCADと言います。私は、当時下水道課にいましたので、設計製図をする業務がありました。従来は手書きで、鉛筆、消しゴム、三角定規等で図面を描いていましたが、非常に非効率的な時間のかかるもので、個人的には非常にやりたくない作業でした。直方市ではちょうど1人1台のパソコンが配置されましたので、これを何とか改善しようと「Jw_cad」という有名なCADのフリーソフトを導入しました。CADで製図の作業をすると、業務は改善されるし、データの共有化・流用も非常に簡単になるということが予想できました。

稲継   普通はかなり高額ですが、フリーソフトもあるんですね。

松田   はい。「Jw_cad」はMS-DOSの時代から使われているソフトですけど、Windows版の正式なバージョンが、ちょうど一人1台のパソコンが配置された時期にリリースされ、ぴったりとタイミングが合いました。

画像:インタビューの様子
インタビューの様子

稲継   それから、どうなりましたか。

松田   「CADの勉強会をしよう。興味のある人は一緒にやりませんか?」というチラシをまいたところ、初年度の2000年12月に多くの技術職員から「参加したい」という反応がありました。これは、1人では手に負えないということで、各課で機械やパソコンの操作が得意そうな職員に目星を付けて、CAD研修を受けてもらいました。これが契機となりCADのワーキンググループが結成されました。その後は、そのワーキンググループにCAD操作研修の講師をしてもらい、他の職員の研修を実施しました。職員同士でCADの操作研修をやっていったんです。

稲継   職員同士で教え合うということですか。

松田   そうです。メイン講師と後ろからサポートする講師にワーキンググループで役割分担して研修体制を整え、順次研修を重ねていき、初年度で、9割の技術職員が使えるようになりました。その後は、2年目で全技術職員と、地図や図面を扱う事務職員からも受講したいという要望があり、一部の事務職員も使えるようになりました。

稲継   そうですか。地図を使う事務職員というのは、例えばどういう課にいますか。

松田   例えば商工観光課ですね。

稲継   商工観光課で地図を使うんですか。

松田   はい。例えば観光名所や登山ルートの地図とか、毎年開催する花火大会の警備員の配置などでは地図が必要になります。当初は土木設計の図面作成としてCADを使用していました。しかし、どこの自治体にもある2,500分の1スケールの基本図を、デジタルデータに変換したらCADで使えることがわかったので、それをCADのパーツとして整備したんです。紙の基本図を加工しようとする場合、サイズはA0の大判サイズになります。

稲継   机に広げきれないくらい大きい地図ですよね。

松田   そうです。例えば、図郭のまたがった箇所の地図を使いたい場合は、地図の図枠を切り取って、テープで貼ってつなぎ、ハサミで切り取り、それを原図として大切にとっておき、コピーをして色鉛筆で色を塗る・・・図画工作のような途方もない労力のかかる作業をしていました。でもCADを使えばデータを取り込み、必要な範囲を切り取り、色を塗ったり消したりするのも簡単、作業効率も良いし品質も良い。誰が考えてもCADの方が良いんです。

稲継   なるほど、なるほど。

松田   作業効率が明らかに高まるツールなので、普通のワープロや表計算ソフトと比べれば操作的には難易度が高いと思うんでが、それをクリアすると効率化が大きく進むことがわかるので、職員も興味を持ち、「自分も覚えたい」という気持ちになったんじゃないかと思います。地図をCADで編集できるような環境を整えたことが、結果的には直方市での製図の電子化を後押ししてくれたと思います。

稲継   なるほど。今、商工観光課の話が出ましたが、ほかに事務関係で地図を使うのは?

松田   事務関係では固定資産税係の課税業務ですね。土地の評価などで字図(あざず)を使うことがありますよね。字図は法務局が備えている地図ですが、固定資産税係では字図を地形に合わせて編集した地番対応図を課税の資料にしていましたので、それもCADで見られるようにしました。
 農業関係では、農業振興地域では土地利用が制限されるといった農地法の制約がありますので、その区域の管理をしています。市有地の管理などの管財業務などもまさに地図ですよね。

稲継   市有地や市有施設などの管理ですね。

松田   そうですね。

稲継   事務職も地図に関わっている部署というのは結構あるんですね?

松田   コンテンツの数では、技術職より事務職の方が多いです。

稲継   事務職の方もかなりCADをマスターしていかれたということですね。

松田   ところが、そうでもないんです。地図の利用に関しては、技術職と同じように地図を加工したいという用途と、それとは別に地図中の属性を管理したいという用途があります。

稲継   属性と言いますと?

松田   地図の加工や編集ではなくて、例えば地番対応図では、この土地の所有者は誰で、どういった地目になっているといった情報を地図の中に入れて、それを管理するということです。もともとGISはそれが一番得意なんです。

稲継   なるほど。

松田   当時、CADでGISみたいなことができないかと検討しました。地番対応図をCADで閲覧するだけでも、図郭で分けられた紙地図を広げてつなげた状態と同じように見られますし、それだけでもかなり作業効率が良くなりますので、まずはいろいろな地図を取り込んでみました。その後に、地図を見るだけではなく、そこに属性を加えて管理したい、閲覧したいという需要がユーザーから出てきました。
 もともとCADは絵描きソフトなので、莫大な地図のデータを効率よく表示するソフトではないんです。そのため、CADで地図を開くと全てのデータを最初に読み込むので、データ量が多いと表示しなかったり動かなかったりしました。ここはやはりCADではなくてGISだろうということでフリーソフトのGISを探してみました。

稲継   なるほどね。フリーのGISはすぐに見つかりましたか。

松田   2003年頃ですが、測量系の研修に行ったとき、講師の方が「こういったソフトもあるよ」と授業の合間に紹介されました。我々が使っている地図データを取り込むことができるかどうかを試してみると、意外と簡単に取り込めて地図を見るだけなら十分に使えることが分かりました。それからすぐに試行をはじめ、CADで閲覧していたものを順次GISに移行していきました。

稲継   2003年頃からフリーソフトのGISを導入して、そこにいろいろな地図を入れていくという作業をされたんですね。

松田   はい。それがKashmir3D(カシミール3D)というGISソフトです。

稲継   このKashmir3Dというソフトは、本来、山岳展望用のGISなんですよね。それを導入されたきっかけは、用地課で作った地番対応図を税務課で閲覧したいという要望だったと?

松田   はい、用地課では法定外公共物といいまして、字図でいう地番のない無番地等を、2000年の地方分権一括法に基づき、国から市町村に無償譲渡されたことを受け、市全域のデータ整備が必要となりました。そこで用地課が、固定資産税係の紙の地番対応図を流用してデータ整備したんです。今度は、そのデータを固定資産税係の業務に活用しようとなったときに、今まで紙だったのがデータになったので、せっかくだからパソコンで見たいという話になりました。市域全部を見たいので、あまりにもデータ量が多くCADではなかなかうまく動かなかったのですが、GISだったらスムーズにかなり高速に見られるようになりました。

稲継   これがきっかけで、その後ほかの課にもGISが広がっていくわけですね。

松田   そうですね。従来、地番対応図は固定資産税係まで行って、紙の地図を閲覧するしかなかったんですが、それがGISをインストールするだけで自席のパソコンで見られるようになったんです。
 地番を確認する業務はいろいろありまして、道路や建物の工事などで該当箇所の所有者の調査に利用されることもあります。地番対応図というのはいろいろな部署で必要とされていますから、それが見られるようになったことは役所の中でもかなり画期的なことだったと思います。

稲継   その後、GISの中にいろいろな情報を埋め込んでいかれるわけですね。

松田   そうですね。Kashmir3Dというのは地図を閲覧することは得意ですが、情報を地図上に埋め込むことがうまくできませんでした。

稲継   地図情報を共有化していくためですね。

松田   そうです。そうなるとKashmir3Dでは難しかったので、その次にArcReaderといったフリーソフトを使用し、情報の共有化を図るというフェーズに進みました。
 これにより属性の情報をGIS上で閲覧できるようになり、地番、面積、その土地がどういう状況かということがわかるので、このフェーズで地図の閲覧だけではなく地図の属性までも共有できる環境になったんです。

稲継   役所全体で属性の入った地図データを共有できるような環境が構築されたということですね。これはいろいろな用途に使えますよね。

画像:GIS運用中のコンテンツ
GIS運用中のコンテンツ
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松田   はい。しかし、ArcReaderで地図の閲覧や属性の共有までは可能なんですが、コンテンツの作成には、汎用型GISが必要なんです。問題は、そのライセンスが4つしかなかったこと、そして汎用型GISは操作の難易度が高いソフトなので、ワーキンググループのメンバーでしかデータ更新ができなかったことなんです。コンテンツはたくさん作れるんですが、ちょっとデータを追加してほしいとか、変えてほしいという要望が出ても、ワーキンググループのマンパワーが足りませんし、ソフトが少ないこともあり、その要望に対応できなくなるんです。つまり、コンテンツを作る環境はできましたが、鮮度の高いコンテンツを維持する運用ができなかったんです。
 そこで、現在の環境では今以上のことは進められないことがわかってきたので、2011年度にライセンス数の制限が無いサイトライセンス契約によるGISを導入しました。機能は限られていますが操作が簡単なWebGISと、高機能な汎用型GISをライセンスの制限なく使えるようになりました。WebGISの導入によって、簡単なデータ修正も各課でできるようになりました。それでワーキンググループの作業負荷がかなり軽くなったのと、徐々にワーキンググループのメンバーが増えてきて、今までできなかったかなり多くのコンテンツの管理ができるようになりました。

稲継   なるほど。その中で、2010年度には国勢調査でもGISを活用されたとお聞きしたんですが。

松田   はい。2010年度の国勢調査では、市の職員が国勢調査の管理業務にGISを活用しました。住民基本台帳の人口に対し、国勢調査は調査員が回収した数なので、ここに差ができるんです。その比率を回収率と呼んでいますが、調査する度に下がっていました。今、個人情報保護の意識が年々高くなっていることもあり、一般的にどこの自治体も回収率は下がっていると思います。2005年度は96.6%でしたが、2010年度は当初かなり下がるだろうと予測していたんです。そうなると、国勢調査人口は地方交付税交付金にも影響しますので・・・

稲継   そうですね。人口は地方交付税交付金の算定根拠となりますからね。

松田   そのため、何としてでも調査の回収率を上げたいと。直方市では総務課が担当で、2005年度までは紙の地図を使っていましたが、今回はGISが整備されたのでワーキンググループに「何とかGISを活用できないか」という相談があり、一緒にタイアップしてやることとなりました。そこで2010年度の調査はGISを活用した調査支援ツールをワーキンググループが作成し、それを使用して国勢調査の担当者が調査業務を進めました。
 この調査支援ツールは、大きく分けて、「調査区マップ作成ツール」「要図作成ツール」「調査区担当者確認ツール」「調査区人口確認ツール」の4つです。総務省より、2010年度の調査では、審査業務について住民基本台帳の情報を参考にしてよいという通知がありましたので、直方市では住民基本台帳情報を使って作業効率を向上、調査回収率を上げるという試みをやりました。
 1つ目は「調査区マップ作成ツール」です。調査区は、従来、住宅地図に赤い線で調査区と調査番号を書いていまして、直方市全部で100ページ以上ありました。この調査区を書き込んでいくだけで4日×8時間で32時間。今度は、これを調査員の人数に応じてコピーをします。必要枚数を数え、コピーするので1.5日×8時間で12時間かかっていました。今度は一枚の図面にするために切ったり、テープで貼り合わせたりする作業で、10日×8時間で80時間。今までは合計124時間、分に換算すると7,440分かかっていました。
 今回は、総務省から調査区のデータ提供がありましたので、それをGISに取り込みました。直方市の基本図も設定してありますので、調査員単位の調査区に分けして、そのエリアが用紙サイズに収まるツールを作成して、印刷するだけなんです。印刷だけなら16時間で済み、7,440分を960分に短縮することができました。

稲継   8分の1ですね。

松田   そうですね。続いて、今度は「要図作成ツール」です。これまでは調査員に要図の様式を渡して、その中に調査区の道路、建物を描いてもらい、地図を作っていました。回収した調査票にはそれぞれ1番、2番・・・と通し番号を振るので、この調査区内のどこが1番、2番・・・なのかを建物に記入してもらい、この地図と調査票を対応させてどの世帯がどこに住んでいるのかわかるようにしています。手書きですので、個人差で上手下手もありますし、人によっては現地とも合っていないことがあり、書き直すこともあるんです。地図に対する確認が一調査区あたり約20分として、直方市435調査区ありますので、約8,700分かかっていました。
 ところが今回は基本図と、総務省から調査区のデータ提供がありましたので、最初から道路の形状、建物の形状を薄くグレーにして、調査区を太線で書いたものを差し込み印刷した要図を調査員に渡して「これに番号を書き込んでください」とお願いしました。ですから、道路とか建物の形状が間違っているはずはないので、そのチェック作業は基本的に不要になるわけです。手書きですと建物を1軒書き忘れることもあるでしょうが、そういったことは絶対にありません。
 手描きで地図を作るとかなり簡略化された絵となりますし、実際に合っているかどうかも基本的にはわからないと思うんです。それが、きれいに仕上がった、現地に合った地図で調査するので確認作業も不要で印刷する時間だけで済みます。これにより8,700分が960分に短縮されました。
 続いて、「調査区担当者確認ツール」です。以前は、電話で問い合わせがあると、「住所はどこですか?」と確認し、紙の住宅地図を調べて「わかりました。担当者は○○ですので、折り返し連絡させます。」という対応をしていました。これが1件あたり約6分かかり、1日約40件で、そういった問い合わせが約2週間続きますので3,360分。
 今回は住所の検索ができるツールをGISに設定しましたので、相手の住所を聞いて検索をかけると、場所がわかります。調査員の氏名も表示していますので、見ただけで誰が担当かわかるんです。これも対応時間が非常に短縮されまして、今まで6分かかっていたのが2分で済むようになり、電話対応も非常に楽になりました。
 最後は、「調査区人口確認ツール」で、これは従来は全くなかったものです。これまで、建物があるけれど調査員から提出された結果「空き家」のものについては、本当に空き家なのか確かめる方法がなかったんです。そこで、住民基本台帳の世帯情報を地図に落とすことにより、地図上のその場所には誰かが住んでいる可能性が高いことがわかりますので、調査員には「ここには居住者がいるかもしれないので再度調査に行ってください。」とか、調査結果と照らし合わせると、住民基本台帳上はかなり人が住んでいるけど、調査結果は空き家が多い。つまりこの調査員は手抜きをしている可能性がある、といった傾向もわかるんです。これを見て綿密な指導ができ、回収率のアップにつながりました。

稲継   なるほど。

画像:国税調査GIS導入による直接効果
国税調査GIS導入による直接効果
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松田   こういったツールを使って、直接的な効果としては調査担当者の作業時間を短縮することができました。この短縮できた時間について、職員の平均給与を基に1分当たりの単価を割り出して計算すると大体94万円ぐらいになります。
 間接的効果としては、仮に2005年と同じ回収率だったとすると、住民基本台帳から試算すると人口は57,269名だと仮定できるんですが、今回はなんと57,700名まで上がりました。近隣の市町も調べましたが、軒並み下がっていて直方市だけが上がったんです。やはり調査方法の違いによるものだろうと思います。この人数ですが、地方交付税の単価から考えますと1人あたり11万円ぐらいになりますので、その差を掛け合わせ、次回2015年度の国勢調査までの5年間で計算すると、約2.4億円の歳入が上がったと言っていいと思います。我々は今GISをサイトライセンスの契約をしていますが、そのライセンス料に換算すると70年分に相当します。これだけ見れば、我々はかなりの期間、GISを使えるぐらいの効果を出したと考えております。

画像:国税調査GIS導入による間接効果
国税調査GIS導入による間接効果
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 アメリカに行ったとき、我々の自治体規模や地方交付税の「2.4億円」が高いか安いかわからないでしょうから、海外の人にはライセンス料だったら相場がわかるだろうと思って、「ライセンス料70年分」と言ったら非常に受けました(笑)。


 たった一人ではじめたCADのフリーソフトの導入。それを皆が勉強できる環境を整え、役所全体での取り組みへと広げていった。そして、次のGISを活用して、役所内になる様々な地理情報を一つの地図に落とし込むことを行っていく。これも、高いライセンス料やシステム構築料を業者に支払うのではなく、フリーソフトを使って自前で構築していった。