ごあいさつ

学長 松﨑 茂

学長 松﨑 茂

平素より全国市町村国際文化研修所(JIAM)の運営につきまして、多大なご支援・ご協力をいただき誠にありがとうございます。

東日本大震災をはじめ、昨年来全国各地において見舞われました自然災害により、甚大な被害に遭われた地域の一日も早い復旧・復興を心からお祈り申し上げます。

さて、社会・経済の国際化が進展するなか、世界の動きが地域社会や経済にも大きな影響を与えるようになり、地方自治体としても国際的な動向を常に注視し、迅速に対応することが肝要な時代となっています。また、膨大な情報が瞬時に世界で共有される現在、グローバルな情報を収集・分析し対処するためには、国際理解と国際感覚がますます重要になっています。さらに、「クールジャパン」として日本の様々な文化が世界で注目され、その価値が認められています。全国各地域の人、モノ、技、文化等の価値が再認識され、世界のマーケットに向けて付加価値を付け、発信することも世界から期待されています。加えて、多くの外国の方々が「隣人」として地域社会に暮らす昨今、お互いの違いを相互に理解しつつ互いに尊重して地域社会を築いていくことが求められています。

当研修所では、グローバリゼーションが日常となった現在の日本の地方行政を担う市町村職員等の力量をさらに高めるという観点から、狭義の国際関係のテーマに限らず、幅広く地方行政の諸分野に関わる課題や「地域づくり・産業振興」などの地域創生に関わる個別の課題をテーマとした研修にも大いに力を入れて実施しています。

平成28年度においては、①的確な分析に基づいた、長期的・総合的な視点での政策形成力を養う研修の充実②地方の創生に向けて多様な課題を幅広い視野と柔軟な発想で解決する力を養う研修の充実③リスクマネジメント能力を強化する研修の充実④地域の将来を担うグローバル人材の育成を支援する海外研修の充実等を重点事項として研修を計画・実施しています。市町村行政の現場におけるニーズを十分踏まえ、新たな研修テーマを設定するとともに、制度改正や社会経済情勢の変化に弾力的に対応するための研修も随時開催しています。

「行く春を近江の人と惜しみける」これは唐崎沖で舟遊びをした折の芭蕉の句です。日本最大の湖、琵琶湖を擁し、日本仏教の一大聖地、比叡山を望む大津市唐崎の地は、古代から多くの渡来人が運んだ最先端の文化・技術と融合した新たな文化・技術が創造され、政治、文化の中心地として発展して参りました。

グローバルな視点で考え、かつグローバルに行動できる力を持った人材を育てる場として、この唐崎の地はまさにふさわしく、ここで学んだ研修生がそれぞれの自治体に戻り、新しい課題に果敢に挑戦していく原動力となるよう、全力をあげて人材育成に取り組んでまいります。

これからも、私ども国際文化アカデミーは、全市町村共同の全国的な研修機関としての役割が十分果たせるよう、「変化の時代」に対応した多様な研修プログラムを企画し、実施していく所存です。皆様の積極的なご活用をお願い申し上げます。  

平成28年9月