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JIAM情報ひろば

第39回2006.09.27

国際総合Aコース研修受講報告会を開催しました!

1 報告会の概要
 さる6月15日に,福山市役所本庁舎会議室において,国際総合Aコース研修受講報告会を開催しました。
福山市では数年前から,国際総合Aコース研修をはじめ,さまざまな研修について職員自らが関心を持った研修に申し込む,公募型の研修制度を取り入れています。
 この報告会は,今年度の国際総合Aコース研修受講者募集期間に併せて,国際総合Aコース研修に申込をしようと思っている職員,またはJIAMでの研修に関心のある方を対象に,JIAM同窓生有志と企画総務局総務部人事研修課との共催で行ないました。

2 報告会を企画・開催した理由
 この報告会を企画・開催した理由には次のことがあげられます。
(1)受講者は研修受講後に所属の職場等での報告会を行なうことになっていますが,広く職員を対象とした報告会は行なっていませんでした。国際総合Aコースは,職員研修の中でも,語学研修や海外派遣研修が含まれており,他の研修にはない特色ある研修であり,受講者は研修後に報告を行なう必要があると同窓生仲間で考えていました。
(2)国際総合Aコース研修をはじめ,JIAMでの研修を広く職員に周知する必要性を感じていたことです。
 さまざまな研修を通じて,業務に関する知識や能力形成を行なうとともに,全国から集まる自治体職員と交流することで,研修後も仕事や同窓会でつながりをつくることができることはたいへん意義あることであると思います。十年くらい前に参加した研修の同窓会に「参加してきたよ!」という同窓生の声も聞き,全国に広がるネットワークは行政に携わる職員にとって,とても大きな財産となっているのではないでしょうか。

3 主な内容
 初めての企画となる今回は,まず「JIAMにおける研修について」と題して,今年3月末にJIAMへの派遣が終了した職員からJIAMの研修方針や今年度の研修概要などについてお話しました。
 次に研修受講報告として,2004年度(平成16年度)と2005年度(平成17年度)における国際総合Aコース研修の受講報告を行ないました。
 すでにご存知かと思いますが,国際総合Aコース研修の海外派遣研修は毎年研修テーマが異なり,また研修テーマにより中間訪問都市も異なります。2004年度では「NPOとの協働」をテーマとしてワシントン州シアトル市に訪問し,2005年度は「魅力ある地域づくり」をテーマにオレゴン州ポートランド市に訪問した内容を中心に報告を行ないました。
 報告した職員が研修を受けて感じたことは,まず「世界はそんなに広くない。」ということです。ポートランド市のONI事業(日本では自治会のような組織で,行政に影響力を持っている住民組織。行政はONIに対して説明責任を果たしながら,資金やノウハウを提供する。)やシアトル市のマッチングファンド(地域組織が有する資源(資金,労力)と同額を行政が補助金として提供するシステム。)は,日本の自治体が抱える課題解決の糸口を見つける上でたいへん参考になるものでした。ますますグローバル化が進展している現在,単にアメリカに行って,何か違う世界の取組として学ぶだけではなく,自分の自治体ではどうであり,どのようにすれば施策に反映できるのかなどの視点で学ぶことが大切だと思います。
 また,「コミュニケーション能力の形成」の重要性をあげることができます。国際総合Aコースでは,アメリカでの研修はもちろん,国内研修においても多くの時間において語学研修があります。英語に自信のある人なら心配はないでしょうが,英語に自信がなくてもコミュニケーションに必要なこと(コミュニケーション・ストラテジー:コミュニケーション戦略,繰り返し問う方法や言いたいことを体を使って表現するなど)さえ大切にすれば,何とかなるということを身をもって経験することができました。

4 受講報告会を終えて
 初めての企画で十分な周知もできなかった関係上,それほど多くの参加者はありませんでしたが,今年度の国際総合Aコース研修への本市からの受講者は,この報告会に参加してくれた職員となりました。少しでも国際総合Aコース研修の内容や雰囲気をつかんで,大津へ出発してくれるものと考えています。
 また,無事研修を終えて帰ってきた際には,受講報告会の報告者の役割を担っていただき,この報告会が今後も継続した取組になることを期待しており,引き続きバックアップをしていきたいと考えています。

 最後に,JIAMでの研修を受けられた皆さんが,JIAMの研修を支える役割を担う-こうした広がりが,ますますJIAMの存在感を高めるものと思います。多くの自治体の取組により,JIAMを盛り上げましょう!

(JIAMメールマガジン第39号掲載(2006.9.27発行))