実施報告

欧州から学ぶ持続可能なまちづくり(国内+海外)
【期間】令和5年9月2日(土)-令和5年9月15日(金)

令和5年度「持続可能なまちづくり(国内+海外)」を9月2日(土)から9月15日(金)までの14日間で実施いたしました。
4日間の国内研修において事前学習を行った後、ドイツ、デンマーク及びスウェーデンに赴き、実地研修や意見交換等を行いました。
本研修は全日程を龍谷大学政策学部政策学科 教授 服部 圭郎 氏にご指導いただきました。

研修の様子

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写真(上段左から順に)
・龍谷大学政策学部政策学科 教授 服部 圭郎 氏の講義風景(国内研修)
・(株)ヒンメル・コンサルティング  顧問 斉田 英子 氏の講義風景(国内研修)
・流通経済大学 経済学部 教授 板谷 和也 氏の講義風景(国内研修)
・演習発表の様子(国内研修)

(下段左から順に)海外研修 訪問先での調査風景
■ドイツ
・Der Frankfurter Stadtwald(フランクフルト市の森):街を囲むグリーンベルトの役割(フランクフルト)
■デンマーク
・Settlement Vesterbro(ヴェスタブロ地区):福祉的支援を行う商業地(コペンハーゲン)
■スウェーデン
・Sege地区:サステイナブルな生活を目指して開発される住宅地(マルメ)
・イェーテボリ市庁舎でのオリエンテーション(イェーテボリ)

上記のほか、国内研修講師及び海外現地コーディネーターとして以下の方にご指導いただきました。
・デンマーク大使館 上席政治経済担当官 寺田 和弘 氏
・経済協力開発機構(OECD)都市・都市政策・持続可能な開発課 持続可能な開発・グローバル関係ユニット長 松本 忠 氏
・ene techs フリーランス ジャーナリスト 永井 宏治 氏(ドイツ)
・aTree 代表 デンマーク在住ジャーナリスト ニールセン 北村 朋子 氏(デンマーク・スウェーデン)

また、海外研修では上記のほか以下の視察先・団体等に訪問、交流させていただきました。(訪問順)
■ドイツ
・レーマーシュタット及びニーダーラート:住み継げる団地への再編とミクスドユース(フランクフルト)
・リンカーン団地:団地における脱自動車(ダルムシュタット)
・バーンシュタット:旧鉄道敷地における環境性能に配慮した再開発(ハイデルベルグ)
■デンマーク
・Danish Architecture Center(デンマーク建築センター):都市のシンボルとしての建築と教育、公共空間(コペンハーゲン)
・Copenhill Amager Bakke Power Station(コペンヒル):焼却熱を利用したコージェネレーションを行うごみ処理施設(コペンハーゲン)
■スウェーデン
・Hyllie地区:エネルギー効率化を図る戦略的地区(マルメ)
・Augustenborg Eco-City(アウグステンボリ地区):水害対策と自然調和による持続可能な住宅地の再整備(マルメ)
・Jubileumsparken(ユービリウム公園):市民参加・対話とともに進む公園整備(イェーテボリ)
・Rivercity & Karla Tower:港湾エリアの再開発(イェーテボリ)
・Västlänken:イェーテボリ中心部の鉄道プロジェクト(イェーテボリ)
・Haga地区:街並み保全と再開発(イェーテボリ)

受講者からの感想
受講者の感想 受講者の皆様からは次のような感想をいただきました。
「車を持たない団地ということで、自転車の貸し出しや、団地内に保育園、小学校もあり、政策として脱自動車に本気で取り組んでいるのが分かった。」
「街のシンボルのような施設で、デンマーク政府と財団で運営されていることに驚いた。子どもたちも建築について学べ興味を持てる施設だと感じた。」
「外観は廃棄物処理施設には全く見えなかった。ただの処理場にするのではなく、アクティビティもでき、おしゃれでもあり人が集まってくる理由が理解できた。」
「下水道の整備や一旦屋根に降った雨を貯めて散水に使うなど大雨での洪水対策だけでなく、自然環境や住環境に配慮した取り組みをすることができ、とても参考になった。」
「石畳により景観イメージを守っている反面、障がい者協会からは歩きにくいと批判もある。両面の考え方とも共感できた。」

今回の研修には、全国から15名の方にご参加いただきました。
今回学んだことや研修を通して築かれたネットワークを存分にご活用いただき、今後の業務に活かしていただけましたら幸いです。
JIAMでは、今後も地方自治体が抱える課題解決の一助としていただけるような研修を実施してまいります。どうぞご活用ください。