実施報告

住民との協働によるまちづくり~まちづくりコーディネーターの役割と技術の習得~
【期間】27年9月28日(月)-10月2日(金)

 平成27年度政策・実務研修「住民との協働によるまちづくり~まちづくりコーディネーターの役割と技術の習得~」を9月28日(月)から10月2日(金)までの5日間で実施いたしました。
 本研修では、住民との協働によるまちづくりを推進していくために、協働によるまちづくりの具体的手法や、まちづくりをコーディネートするためのスキルなどについて実践的に学びました。

◎研修の様子を写真にて紹介します。

←高崎経済大学地域政策学部 教授 櫻井 常矢氏の講義風景
 住民協働の意味と行政の役割についてご講義いただきました。従来の行政と地域の関係や課題を見つめ直し、行政にできることや道筋について学びました。
NPO法人まちづくり学校 代表理事 長谷川 美香氏・代表理事 大滝 聡氏の講義風景→
 長谷川氏、大滝氏には4日間を通して「まちづくりコーディネーター」として身につけるべき様々なスキルや考え方をご指導いただきました。講義、実践、情報共有を繰り返す中で、経験から実践に活かせる技術習得を目指しました。
←まち歩きの様子(高島びれっじ)
 築150年の旧商家を商工会の有志が手づくりで改修して再生し、20年以上まちづくりの取り組みが続けられている「高島びれっじ」でまち歩きを行いました。自分たちの足で歩き、地域の人の声を聞きながら地域資源を探し、まちづくり計画の作成に取り組みました。
演習の様子→
 グループごとにまちづくり計画を作成し、全体発表で情報を共有しました。事業概要や運営組織、プロセスなどをトータルで考えることで、現実的なまちづくりストーリーを目指しました。

本研修では他にも下記の方にご講義いただきました。
<事例紹介> 
●「小規模多機能自治による住民主体のまちづくり」
島根県雲南市政策企画部地域振興課 統括主幹 板持 周治 氏

●「新潟発!行政参加のまちづくり」
新潟県新潟市 技監 池田 博俊 氏

◎受講者の皆さまからの感想の一部をご紹介します。
・「住民協働」について、理論の面で整理していただき、大変良かったです。特にこれまで自分の中で考えていた「協働」の考え方が変わりました。
・行政側から、市民側からの視点で、なぜ協働が必要なのかということをわかりやすく説明いただいた。ついつい目がいってしまう活動の成果ではなく、成功につなげるまでの地域課題の把握と話し合いが重要であることを理論で理解することができました。
・自分の自治体とは全く異なった取り組みですが、取り入れるとうまくいくのでは?という取り組みを聞けて勉強になった。
・まちづくりに必要な考え方(視点を変える・価値を変える)だけでなく、仕事全般に関わるものの考え方に通じる講義内容でとても興味がもてました。
・実践してみると色々なことに気付く。机上では得られない体験だった。
・同じまちあるきでも、人、グループにより拾い上げる素材が違って興味深かった。まちあるきには、多くの可能性があることが分かった。
・まちづくりにおいて色々な条件、制約のある中でまちづくり計画をまとめ、発表することの難しさを感じ、経験ができてよかった。
・ファシリテーターの役割がいかに難しいかを学ぶことができた。講師のお二人が細やかにアドバイスをくださったので、受講生は反省点なども自身に落とし込みやすかったと思う。
・自分たちの足で歩き、目で見て聴いた内容をどうやってまちづくりに活かしていくのか、形にしていく過程を学ぶことができた。実践に活かすにはどうすればいいかを、自分の仕事に置き換えて考えることができた。
・5日間の研修を通じて、協働とは何かということを学んだ。そしてまちあるきやファシリテーション等の実践を通して、まちづくりの手法を学ぶことができ、とても勉強になった。

 今回の研修には、全国から64名の方にご参加いただきました。今回学んだことや研修を通して築かれたネットワークを存分にご活用いただき、今後の業務に生かしていただけましたら幸いです。
 JIAMでは、今後も地方自治体が抱える課題解決の一助としていただけるような研修を実施してまいります。どうぞご活用ください。