実施報告

市町村の経済構造と経済波及効果の分析
【期間】27年11月24日(火)-11月26日(木)

 平成27年度公共政策技法研修「市町村の経済構造と経済波及効果の分析」を11月24日(火)から26日(木)までの3日間で実施いたしました。
 本研修では、地域経済の振興施策を企画立案するために、市町村が地域の産業構造を理解し、経済波及効果を分析する必要性や、そのために欠かせない産業連関表について学びました。また、その上で経済波及効果や地域産業構造の分析手法について理解し、政策への活用方法を考えました。

◎研修の様子を写真にて紹介します。

←岡山大学大学院社会文化科学研究科 教授 中村 良平氏の講義風景
 1日目に地域経済構造分析の概要と意義についてご説明いただき、まちの経済をデータで客観的に捉え、構造改革に繋げる視点を学びました。最終日には、産業連関表の具体的作成のプロセスや作成後の分析、政策への活用についてご講義いただきました。
豊岡市但東振興局長 谷岡 慎一氏の講義風景→
 実際に産業連関表を作成し、経済成長戦略の策定に活用された豊岡市の事例をご紹介いただきました。谷岡氏が取り組まれた様々な経済関連の組織改革から、地方創生と経済戦略についてもヒントをいただきました。
←株式会社価値総合研究所 取締役 常務執行役員 上席主席研究員 青木 成樹氏の講義風景
 産業連関表について「読む」・「作る」・「使う」という三つの構成でご説明いただきました。産業連関表のしくみや基となるデータ、分析事例などをご紹介いただき、産業連関表の知識を深めました。
株式会社価値総合研究所 取締役 常務執行役員 上席主席研究員 青木 成樹氏の演習風景→
 地域の“特徴ある”産業の抽出や、産業連関表を用いて経済波及効果の推計シミュレーションを行いました。1人1台ずつパソコンを使用し、グループで協力し合って答えを導きました。

◎受講者の皆さまからの感想の一部をご紹介します。
・産業連関表について、詳しく説明があり、理解することができた。
・産業連関表について活用方法、作り方などを学べてよかった。表については、作ることが目的ではなく、作った後が大切であることがわかった。
・ボリュームがありましたが、ポイントをわかりやすく説明してくださったので良かった。
・実際に産業連関表を作る工程の話を聞けて大変良かったです。
・事例紹介では、産業連関表を用いて様々な取り組みをされていることが分かって良かった。
・産業連関表を用いての波及効果分析が参考となった。また、分析することでその地域の産業特性がわかるため参考となった。
・エクセルシートを用いた演習を行うことにより、経済波及効果の算出の方法が具体的に学べて良かった。
・まとめの時間に産業連関表でできること、できないことなどポイントがまとめられていて、勉強になった。

 今回の研修には、全国から29名の方にご参加いただきました。今回学んだことや研修を通して築かれたネットワークを存分にご活用いただき、今後の業務に生かしていただけましたら幸いです。
 JIAMでは、今後も地方自治体が抱える課題解決の一助としていただけるような研修を実施してまいります。どうぞご活用ください。